2016年08月19日

【オンライン法務部メールマガジン】2016年8月号/第48号/[東京都大田区における特区民泊]

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2016年8月号 第48号 [東京都大田区における特区民泊]

発行 オンライン法務部 http://www.motoffice.jp/olld.index
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[1] ご挨拶
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残暑お見舞い申し上げます・・・。今号は、茂木正光行政書士からです。

ちなみに・・・。先日、山武市の「三つ豆ファーム」さんにて「枝豆祭り」に参加してきました。
枝豆を畑から収獲して、30分以内に大鍋に入れて茹で、すぐに食べるというものです。
枝豆の甘味が最高でした。
こちらのフォームのファンの方々が集い、とても雰囲気の良い「祭り」でした。
そして、その方々、たくさんの農産物を買って帰っていきました。
こういう仕組み、良いですね!

編集/茂木


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[2] 東京都大田区における特区民泊
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現在、中国からの買い物客の増加などインバウンドが盛り上がっています。また、
2020年には東京でオリンピックが開催されることとなっており、ホテルなど宿泊施設の
需給がひっ迫しています。そのような環境の中で、マンションや住宅を宿泊用に貸し出す
「民泊」に注目が高まっています。すでに、海外の宿泊アプリ「Airbnb」が進出してきており、
またマンションや住宅を宿泊用に貸し出す事例も増えており、マスコミをにぎわせています。
しかしながら、住宅街における宿泊客の騒音など地域住民とのトラブルや衛生管理面など
の課題を多く抱えています。

そのような中で、民泊については旅館業法における「簡易宿所」の要件が緩和されました
(平成28年4月、政令改正)。簡易宿所は、客室を多人数で共用する宿泊施設のことです。
カプセルホテルや民宿、キャンプ場のバンガローなどがこれにあたります。要件緩和としては、
客室の延床面積と玄関帳場などです。客室の延床面積ついては、原則33平方メートル以上
とされていることころ、10人未満の場合は1人当たり3.3平方メートル以上あれば足りる
とされました。玄関帳場(24時間対応が必要です)については、これに類する設備も含まれる
ことになりました。

民泊については、旅館業法における「簡易宿所」の要件緩和のほか、国家戦略特別区域
(特区)におけるものもあります。現在、東京都大田区、大阪府、大阪市にて行われています。
簡易宿所が「寝具を使用した施設利用の提供」とすると(許可営業)、国家戦略特別区域
における民泊は、外国人旅客の滞在に適した施設を「賃貸借契約」及びこれに付随する契約
に基づき外国人旅客の滞在に必要な役務を提供する事業として政令に定める要件に該当し
認定されたものとなります(旅館業法の許可が不要です)。政令に定める要件としては、
6泊7日以上であること、外国語を用いた案内、緊急時における外国語を用いた案内ができる
ことなどです。玄関帳場は不要です。

大田区に限りますが、国家戦略特別区域における民泊(特区民泊)の認定ポイントは
下記のとおりです。
@認定申請前の近隣住民への周知。周知方法は「書面」によります。
A滞在者の使用開始時、使用終了時における本人確認。本人確認は対面のほか、
 スカイプにより行うこともできます。
B滞在者の滞在期間中の使用状況の確認。これは、テロ、感染症、薬物、売春などを
 防止するためです。
C近隣住民からの苦情等の対応体制。騒音やごみの廃棄方法等による苦情が想定されます。
D廃棄物の処理方法。事業系ごみとして適切に処理する必要があります。
E災害等の緊急事態が発生した場合の対応方法。外国語を用いて説明する必要があります。
F消防法令で義務付けられている設備等が設置されていること。ホテルや旅館と同等の
 設備等が必要です。

特区民泊については、上記のポイントをクリアしなければなりませんが、簡易宿所における
入浴設備、便所・洗面所、玄関帳場などの構造設備の整備(マンションや住宅を改装する
ということ)が不要というメリットがあるといえます。

上記については、東京都大田区の場合ですが、規制緩和に先鞭をつける「特区」ですので、
ここでの基準、運用が今後の「民泊」のベンチマークとなるかもしれません。


執筆: 行政書士/司法書士 茂木正光
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