2016年12月15日

【オンライン法務部メールマガジン】2016年12月号/第52号/[知財DD(デューディリジェンス)]

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技術系・ITベンチャーの実務に役立つ法律・知的財産情報
2016年12月号 第52号 [知財DD(デューディリジェンス)]

発行 オンライン法務部 http://www.motoffice.jp/olld.index
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[1] ご挨拶
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今年の師走は冷えますね・・・。今月号は、廣瀬隆行弁理士からです。

ちなみに・・・。先日、大阪/西三国にあります、
若手八百屋「パリワール」さんに農ラジ!の取材に行ってきました!
http://m-motegi.at.webry.info/201612/article_6.html

編集/茂木


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[2] 知財DD(デューディリジェンス)
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1.知財DD
投資や上場前に様々な審査がなされます。
当所では、様々なお客様から、投資や上場前の知財DDのご依頼を受けますので、
知財DDについて簡単に説明します。知財DDの準備を行うことは、御社の企業価値を
高めることにもつながると考えられます。

2.主な調査条項
投資前の知財DDの内容は、投資の規模や投資先の状況によっても変動します。
知財DDの主な項目は、以下のとおりです。

(1)商標調査
せっかく投資を行っても、他人から商標権侵害であるとして警告等を受けると、
会社の名称(商号)を変える必要が生じるといった事態が生じます。そこで、
会社の名称や商品名について、商標権が取得されているか、又他人の商標権を
侵害していないかを調査します。少なくとも会社の名称や主要商品については、
商標権を取得しておくことが望ましいといえます。

(2)FTO(freedom to operate)調査
現在製造・販売製品や製造方法だけでなく、将来的に製造する予定の製品や
その製造方法が、他人の特許権を侵害するものかどうか調査します。せっかく投資を
行って製品が多く販売等されるようになっても、特許権を侵害すると回収や損害賠償
をする必要が生ずるからです。また、問題となる他社特許については、無効理由が
あることを検討しているかどうかも調査します。主要製品や開発予定の技術内容に
ついては、検索式を決めておいて、定期的に他社特許を調査することが望ましいといえます。

(3)パテントポートフォリオチェック
企業が既に特許出願を行っている場合、それぞれどの国に出願しているか、
状況はどのようなものか調査します。また、それぞれの出願の意義(例:主要製品を
カバーする基本特許、他社の牽制)について調査を行います。他社へ実施許諾
(ライセンス)している案件については、ライセンスの内容についても調査します。
既に出願した特許については、どのような目的で出願したか、その状況はどのような
ものか整理しておくことが望ましいといえます。

(4)他社の侵害の状況
上記の(5)とも関連しますが、他社の製品を分析し、既に取得した特許権を他社が侵害
しているかどうか検討しているかを調査します。せっかく特許権を取得しても、
他社が侵害していないか検討していないのでは、費用の無駄といえます。

(5)他社特許動向と企業の強み分析
パテントマップを作製するなどして、他社技術の分析を行うとともに、特許情報から見た
対象企業のSWOT分析を行います。

(6)契約チェック
共同研究開発契約や実施許諾契約などを精査すると、開発を進めても成果を
他社にもっていかれるという場合や、製品を販売し始めるときわめて高いロイヤルティ
を支払う必要がある場合、せっかく開発した技術を勝手にライセンスできるように
なっている場合など、事業を進めるための障害となる契約が締結されている場合があります。
契約書を締結する際は、弁護士に相談するなど、慎重に行う必要があるといえます。

(7)職務発明規定チェック
職務発明規定が整備されていないと、研究開発の成果である発明が企業ではなく
個人のものになるおそれがあります。このため、職務発明規定が整備されているか、
発明が企業の帰属になるような体制が整っているか、調査します。

(8)知的財産戦略
これまで説明したことと重複しますが、知財DDでは、対象企業がどのような考え
で知的財産戦略を行っているか調査します。

(9)営業秘密の管理体制
従業員の就業規則や、ラボノートのルールなど、営業秘密が漏えいしないように、
どのような対策を行っているか調査します。


執筆: 廣瀬国際特許事務所 代表
弁理士 廣瀬隆行
URL http://www.hirosepatent.jp/


【編集発行】オンライン法務部

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