2017年03月17日

【オンライン法務部メールマガジン】2017年3月号/第55号/[2016年4月1日に施行された改正「障害者雇用促進法」]

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2017年3月号 第55号 [2016年4月1日に施行された改正「障害者雇用促進法」

発行 オンライン法務部 http://www.motoffice.jp/olld.index
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[1] ご挨拶
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花粉まだまだでしょうか・・・。今月号は、山本喜一社会保険労務士からです。

また、4/15土、15時30分〜、竹橋開催の
xTech研究会「人工知能(AI)とxTechとの関係 〜国内外の先端事例と未来予測から考える〜」のご案内がございます。
農業や医療の分野だけでなく、リーガルな分野への展開も注目されています!

編集/茂木


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[2] 2016年4月1日に施行された改正「障害者雇用促進法」
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2016年4月1日に施行された改正「障害者雇用促進法」(正式名称:障害者の雇用の促進等に関する法律)についてご説明いたします。

1. 障害者雇用促進法の対象となる障害者
この法律における障害者とは、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害含む)、その他の心身の機能障害により、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な者」となります。2013年の障害者雇用促進法改正により、障害者基本法の障害者の定義と整合性や対象の明確化のため、「発達障害」と 「その他心身の機能の障害」が明記されました。

後ほどご説明をする「障害者雇用促進法の対象となる障害者」と「障害者雇用率の対象となる障害者」は違うということを理解しておく必要があります。

2. 障害者雇用における企業の義務
○差別的な取扱いの禁止
雇用に関するあらゆる場面(募集、採用、賃金、配置、昇進、教育訓練など)で、障害者であることを理由として、対象外としたり、不利な条件を設けたり、健常者を優先させたりすることは、障害者であることを理由とする差別に該当し、禁止されています。

○合理的配慮の提供義務
合理的配慮とは、募集及び採用時においては、障害者と障害者ではない者との均等な機会を確保するための措置をいい、採用後においては、障害者と障害者でない者の均等な待遇の確保または障害者の能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するための措置のことをいいます。

・過重な負担
募集、採用時、採用後のいずれの場合も、障害者雇用促進法の条文の中に「事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。」という記述があり、過重な負担となる場合は、当該合理的配慮を提供する義務を負わないが、過重な負担にならない範囲での 合理的配慮を講じることは必要です。
過重な負担とは具体的にどのような状態をいうのかについては、詳細な定めはなく「合理的配慮指針第5の1」に記載されている6つの要素を総合的に勘案し、個別に判断することとなっています。6つの要素とは、@事業活動への影響の程度、A実現困難度、B費用負担の程度、C企業の規模、D企業の債務状況、E公的支援の有無です。一般的に考えれば、中小企業では、公的支援や自社での可能な限りの合理的配慮を講じることが求められ、大企業ではより費用のかかる合理的配慮を講じることが求められるということになるでしょう。

○苦情処理・紛争解決援助
企業内紛争に関して、基本的に自主的解決を優先し、解決不能な場合に外部の紛争解決手段を活用するという考えです。

3. 障害者雇用率制度
国は、身体障害者及び知的障害者について、一般労働者と同じ水準において常用労働者となり得る機会を与えることとし、常用労働者の数に対する割合(障害者雇用率)を設定し、事業主等に障害者雇用率達成義務を課しています。平成30年4月から精神障害者も雇用義務の対象となる。現在はみなし雇用として、精神障害者を雇用した場合、企業の障害者雇用率にカウントできることとなっています。また平成30年4月に精神障害者が雇用義務となったときに法定雇用率が引き上げられる予定ですが、突然に引き上げられることにより企業が対応できないことが考えられるため経過措置がとられることとなる予定です。現在、一般の民間企業の障害者雇用率は2.0%であるので、50人以上の企業は障害者を雇用する義務があります(端数切り捨て)。

○障害者雇用率の対象となる障害者
企業の担当者が理解しておくべきこととして、差別的な取扱いの禁止、合理的配慮などは「障害者雇用促進法の対象となる障害者」のすべてが対象となりますが、「障害者雇用率の対象となる障害者」は基本的に障害者手帳を持つ者です。つまり障害者を雇用したとしても障害者雇用率の算定対象とならないことがあるということを理解しておく必要があります。

身体障害者:身体障害者手帳
知的障害者:療育手帳、知的障害者判定機関の判定書
精神障害者:精神障害者保健福祉手帳

障害者雇用率の計算には、短時間労働の場合と、そうでない場合でカウントの方法が異なります。また身体障害者及び知的障害者について、障害の程度が「重度」の場合、2倍で計算することとなっています。

○カウント方法
労働時間 30時間以上 20時間-30時間
身体、知的     1 0.5
(下段:重度)   2 1
精神       1 0.5

○除外率制度
一般的に障害者の就業が困難であると認められる職種について、算定する常用労働者数から控除する除外率が定められています。除外率制度は、平成16年4月に廃止されたましたが、経過措置として、除外率設定業種ごとに除外率を設定し、廃止の方向で段階的に除外率を引き下げ、縮小することとされています。


執筆: 社会保険労務士法人日本人事 代表社員 山本喜一
     http://www.sr-jhr.com/


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[3] 4/15、xTech研究会
   「人工知能(AI)とxTechとの関係 〜国内外の先端事例と未来予測から考える〜」

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さて・・・。4/15土、AI研究会を開催します!
NTTデータ経営研究所の神田武さんに、
https://www.keieiken.co.jp/services/consultants/kanda_t.html
「人工知能(AI)とxTechとの関係 〜国内外の先端事例と未来予測から考える〜」
のご発表をいただきます!
農業や医療の分野への展開も注目されています!
ご参加申込みをお待ちしています!

20170415 xTech研究会
「人工知能(AI)とxTechとの関係 〜国内外の先端事例と未来予測から考える〜」
発表者 神田武さん(NTTデータ経営研究所マネージャー)
日 時 2017年4月15日(土曜日) (受付開始15:15) 開始15:30 終了17:30
会 場 竹橋/ちよだプラットフォームスクウェア 5階 503会議室
     http://www.yamori.jp/access/
会 費 2,000円

参加申込
担当(茂木)のメルアド info@sp-senryaku.org まで、
下記の内容を送信してください。

4/15 xTech研究会に参加します。
お名前:
所属:
連絡先(メルアド):
懇親会の出欠: 出席/欠席

または、下記のらくらく参加フォームからお申込みください。
「勉強会名」を「4/15 xTech研究会」としてください。
(SSL暗号化対応)
https://form.os7.biz/f/4da7401d/

勉強会終了後、懇親会を開催します(費用別途)。



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