2017年10月20日

【オンライン法務部メールマガジン】2017年10月号/第62号/[知っておいて損はない下請法の知識]

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
技術系・ITベンチャーの実務に役立つ法律・知的財産情報
2017年10月号 第62号 [知っておいて損はない下請法の知識]

発行 オンライン法務部 http://www.motoffice.jp/olld.index
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[1] ご挨拶
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

晩秋でしょうか・・・。とはいえ、気温30度近い那覇からの送信ですが(笑
今月号は、石下雅樹弁護士からです。

末尾のお知らせコーナーにはメルマガ読者特典として、
オンライン法務部メンバーによる無料相談のお知らせもあります。
あわせて、ぜひご覧ください。

編集/茂木


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[2] 知っておいて損はない下請法の知識
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

1)下請法の概要
 読者の皆さんの事業の中には、大手企業から受託してソフトウェ
アを制作したり、何らかのサービスを提供するというビジネスがあ
るかもしれません。
 そしてこうした下請取引では、一般に発注者が優越的地位にある
ことから、ときとして発注者の都合で下請事業者が一方的なしわ寄
せを受けることがあります。それで、下請事業者の正当な利益が保
護されるよう、独占禁止法の特別法たる「下請法」が運用されてい
ます。
 本稿では、下請事業者のみならず、発注者側も知っておくべき下
請法のアウトラインについてご説明します。

2)下請法の対象
 まず、下請法の対象となる取引は「事業者の資本金規模」と「取
引の内容」で定義されます。具体的には以下のとおりです。
 (a)物品の製造・修理委託等
 以下のいずれかのもの
  資本金3億円超の親事業者
       → 資本金3億円以下の下請事業者
  資本金1000万円〜3億円以下の親事業者
       → 資本金1000万円以下の下請事業者
 (b)情報成果物作成・役務提供委託(*)
 以下のいずれかのもの
  資本金5000万円超の親事業者
       → 資本金5000万円以下の下請事業者
  資本金1000万円〜5000万円以下親事業者
       → 資本金1000万円以下の下請事業者
  (*) 以下のものは(a)が適用されます。
    プログラムの作成委託
    運送、物品の倉庫における保管、情報処理業務の委託

3)下請法に定める禁止行為・義務など
 下請法が適用される契約においては、発注者は種々の義務を負い、
また優越的な立場を利用した様々な行為が禁止されます。その一部
をご紹介します。
(a)書面の交付義務
 発注者には、下請法3条に定める事項をすべて記載した書面(通
称「3条書面」)を下請事業者に交付する義務があり、違反すると
下請法違反に問われるおそれがありますので十分に留意が必要です。
 それで、発注者側も、また下請事業者側も、日常的に使用してい
る「ひな形」を見直し、法律上不備がないか、チェックしてみると
よいかもしれません。この点で、公取委の「下請代金支払遅
延等防止法第3条の書面の記載事項等に関する規則」は役立つと思
われます。
 http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/article3.html

(b)支払期日を定める義務
 下請代金の支払時期に関しても、納品日から60日以内の、でき
るだけ短期間内でなければならないという定めがあります。
 ここでのポイントは、「納品日から」であって、「検収日から」
ではない、ということにあります。なぜなら、多くの基本取引契約
では、検収日を起算に支払日を定めることが少なくないからです。
また、業務が完成しているのに「未検収」を理由として支払を保留
することも許されない、ということになります。

3)実務上の留意点
 下請法違反の契約や取引は現在もないとはいえませんが、自社の
利益のために故意に違反を行っているというよりも、担当者がコン
プライアンスを意識することなく、社内前例や取引慣習に基づいて
行われている行為が実は下請法に違反している、ということもまま
あるのではないかと思われます。
 それで、下請事業者の立場からは、自社の立場に大きな影響を及
ぼすものであれば、下請法違反の取引条件について、一度発注者に
やんわりと指摘して、改善をお願いすることは試してみる価値があ
るかもしれません。
 この点例えば、「弁護士にリーガルチェックを依頼したら下請法
に違反する疑いが濃いと言われてしまった。弊社は御社を信頼して
いるので、このままの条件で全然異存ないのですが、弊社以外の別
の下請先が公取委や中小企業庁に問題提起すると面倒になるのでは
ないでしょうか」といった言い方で問題を指摘してみる手もあるか
もしれません。
 いずれにせよ、下請法違反については公正取引員会の勧告や立入
検査を受けるほか、公正取引委員会のウェブサイトなどで広く公開
され、企業のレピュテーションや信用へのダメージなども考えなく
てはなりません。それで、受注者側も、発注者側も、取引において
下請法を意識することは、長期的・大局的には相互に利益になると
考えます。

執筆: 弁護士・弁理士 石下雅樹
     http://www.ishioroshi.com/


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[3] 11/21、19:00〜、銀座にて、ヘルスケア×IT研究会を開催します
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

さて・・・。11/21、医療ビジネス研究会「ヘルスケア×IT最前線 〜業界の動向と各社サービスの事例〜」
を開催します!
医師として、ヘルステック分野をリサーチされている、
二宮英樹さん(医師、セレオ八王子メディカルクリニック)から、
調剤薬局分野、ドラッグストア分野、卸分野、医師人材紹介分野、健康保険組合向けサービス分野、
訪問看護ステーション分野、遠隔画像読影分野、ヘルスケアメディア分野、
アプリ分野、 電子カルテ分野、予約システム・自動問診分野、遠隔診療・遠隔医療相談分野、
データビジネス分野、人工知能分野などなどの、
「医療、ヘルスケアに関連して、どのようなニーズがあるのか?」、
「どのようなサービス。会社が既に存在しているのか?」、
「今後の熱い分野は?」について
ご発表をいただきます!
ご発表の後に、質疑応答、意見交換のお時間もございます。
ご参加お申込みをお待ちしています!

20171121医療ビジネス研究会
テーマ ヘルスケア×IT最前線 〜業界の動向と各社サービスの事例〜
発表者 二宮英樹さん(医師、セレオ八王子メディカルクリニック)
日 時 2017年11月21日(火曜日) 18:50受付開始 19:00研究会開始 21:00終了
会 場 銀座3丁目 「銀座ルノアール マイスペース 銀座マロニエ通り」6号室
    地図→ https://goo.gl/7wq2oD
会 費 2000円(ソフトドリンク付きです)

参加申込
担当(茂木)のメルアド info@sp-senryaku.org まで、
下記の内容を送信してください。

11/21医療研に参加します。
お名前:
所属:
連絡先(メルアド):
懇親会の出欠: 出席/欠席

または、下記のらくらく参加フォームからお申込みください。
「勉強会名」を「11/21医療研」としてください。
(SSL暗号化対応)
https://form.os7.biz/f/4da7401d/

勉強会終了後、懇親会を開催します(費用別途)。


【編集発行】オンライン法務部

オンライン法務部とは http://www.motoffice.jp/olld.index
専門家集団のご紹介 http://www.motoffice.jp/olld.profile.html

posted by olld at 10:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする