2019年09月19日

【オンライン法務部メールマガジン】2019年9月号/第85号/[副業・兼業に関わる実務]

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2019年9月号 第85号 [副業・兼業に関わる実務]
発行 オンライン法務部 http://www.motoffice.jp/olld.index
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[1] ご挨拶
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やっと涼しくなりましたね・・・。

今月号は、山本喜一社会保険労務士からです。

編集/茂木


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[2] 副業・兼業に関わる実務
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働き方改革の議論における柔軟な働き方の1つとして、副業・兼業の推進が掲げられていますが、副業・兼業を認める場合、労働時間管理や健康管理、各種保険関係の加入の整理、情報管理など、さまざまな留意点があります。現在、様々な検討が行われていますが、現時点(2019年8月)での法律的な取扱いは下記のとおりです。

1. 副業・兼業は禁止できるのか?
公務員については、副業・兼業が規制されていますが、民間企業においては副業・兼業を規制する法律はありません。一般的な会社では副業・兼業は就業規則などによって、原則禁止とされていましたが、副業・兼業に関する裁判例によれば、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的に労働者の自由であり、これを禁止又は制限することが許されるのは、労務提供上の支障がある場合、企業秘密が漏洩する場合、会社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合、競業により企業の利益を害する場合とされています。

2. 副業・兼業のパターン
副業・兼業という言葉の定義について、法的な定めはありません。自社で雇用している労働者が副業・兼業をする場合を検討すると、パターンとしては大きく下記の3つに分けることができます。
         本業 副業
パターン1 自社で雇用 B社で雇用
パターン2 自社で雇用 C社で経営者、役員
パターン3 自社で雇用 個人事業主

3. 副業・兼業をしている従業員の労働時間管理
自社で雇用をしていて、他社でも雇用される場合(パターン1)について、割増賃金は時間を通算して計算しなければいけません。
なお、自社で雇用をしていて、他社で経営者、役員の場合や個人事業主の場合(パターン2、パターン3)は、自社以外では労働基準法の労働時間に関する規定は適用されないが、過労等により業務に支障を来さないようにする観点から、当該労働者の自己申告により労働時間を把握すること等を行い、自社とそれ以外の労働時間の合計が長時間にならないよう配慮することが望ましいとされています。

4. 各種公的保険(労働者でない場合は社会保険のみ検討)
労災保険は、それぞれ加入します。業務災害があった場合は、その就業先の賃金のみを算定基礎として算出した給付の額になります。
雇用保険は、メインとなる1つの就業先で加入します。
社会保険は、複数で被保険者加入要件を満たせば、複数で加入することになります。

執筆: 社会保険労務士法人日本人事 代表社員 山本喜一
http://www.sr-jhr.com/




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