2014年11月29日

【オンライン法務部メールマガジン】2014年11月号/第27号/[相続税および贈与税が一部改正]

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技術系・ITベンチャーの実務に役立つ法律・知的財産情報
2014年11月号 第27号 
テーマ [相続税および贈与税が一部改正]
発行 オンライン法務部
http://www.olld.jp/
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[1] ご挨拶
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すっかり肌寒くなりましたね・・・。

今回のテーマは、阿部尚武税理士による「相続税および贈与税が一部改正」についてです。
起業における資金調達への活用も可能です。

編集/茂木


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[2] 相続税および贈与税が一部改正
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平成25年度の税制改正により、平成27年から
相続税および贈与税が一部改正されることとなりました。

有名なところでは、基礎控除の減額ですが、
それ以外にも重要な改正が多くあります。

新たに開業をする場合に、資金調達先として
有力な選択肢は親族からの借入・出資です。
(中小企業庁委託【起業に関する実態調査】(2010年12月、帝国データバンクより)
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/h23/h23/html/k311300.html


起業への熱い思いとともに、相続・贈与税制を
活用すれば、資金調達が円滑に進む場合も
あるのではないでしょうか。

今回のメルマガでは、この相続税及び贈与税の
改正をご紹介いたします。


T.改正の内容

平成27年1月1日より改正される相続税及び
贈与税の変更点は、以下の通りです。

※相続税の変更
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1.相続税の基礎控除の変更(減額)
2.相続税の税率構造の変更(増額)
3.税額控除
4.小規模宅地等の特例
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※贈与税の変更
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1.相続時精算課税
2.贈与税の税率構造の変更
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※事業承継税制(相続税及び贈与税)


U.贈与税の変更

親族は、起業をする上でも重要な資金調達先です。
今回は特に、贈与税の改正点をご紹介します。

贈与税は税率構造と相続時精算課税の
適用範囲が変わります。


1.税率構造

税率は、現在の最高税率が50%から55%に
上がります。今までは1000万円超の財産に
50%の税率が適用されていましたが、
今後は1500万円までの財産に45%、
3000万円までの財産に50%、
3000万円超の財産に55%の税率が
課税されます。


また、贈与をした親族が直系尊属である場合には、
その財産については、通常より低い税率が
適用されることとなりました。

なお、この特例の税率を受けることが出来る財産を
【特例贈与財産】といいます。


※贈与税の税率表(平成27年1月より)
一般(%) 特例(%)
〜 200万円以下 10 10
200万円超 300万円以下 15 15
300万円超 400万円以下 20 15
400万円超 600万円以下 30 20
600万円超1000万円以下 40 30
1000万円超1500万円以下 45 40
1500万円超3000万円以下 50 45
3000万円超4500万円以下 55 50
4500万円超 55 55
(赤線部分は一般と異なる部分です)


2.相続時精算課税

相続時精算課税制度は、推定相続人(仮に現在、
相続が発生した場合の相続人)が生前贈与を受けた
場合の贈与財産について、贈与税はあまり
贈与税をかけずに相続時にまとめて相続税を
課税する制度です。

今回の改正で、贈与者の年齢制限と、受贈者範囲が
変更となりました。


※変更点
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贈与者の年齢
贈与をした年の1月1日の年齢が、
65才以上から*60才以上*に変更
受贈者の範囲
*受贈者の中に孫が含まれる。*
(20才以上の年齢制限は変更なし)
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但し、相続が開始した場合は、その財産を取得した
孫が相続人でない場合には、当然に相続税の
2割加算(相続人でない者が財産を遺贈等により
取得した場合の特例)が適用されます。


相続時精算課税は、課税の繰り延べだけの
制度ですので、相続税が課税される見込みであれば、
相続時に納税資金が必要になります。

また、一度でも相続時精算課税を適用した
受贈者は、その贈与者からの贈与に関して
相続時精算課税制度はやめることが出来ません。

例えば、贈与税の基礎控除以下の贈与財産であっても、
全て相続時精算課税の対象となる財産に含まれます。
よって、*贈与税の基礎控除が全く使えなくなる*点には
十分な注意が必要です。


執筆: 阿部尚武税理士事務所 代表 阿部尚武
     http://www.abekaikei.com/



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