2018年05月17日

【オンライン法務部メールマガジン】2018年5月号/第69号/[利益法人と欠損法人の格差が広がった!?【平成28年度会社標本調査】とは?]

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2018年5月号 第69号 [利益法人と欠損法人の格差が広がった!?【平成28年度会社標本調査】とは?]

発行 オンライン法務部 http://www.motoffice.jp/olld.index
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[1] ご挨拶
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初夏ですね・・・。
今月号は、阿部尚武税理士からです。

と・・・。6/25水産ビジネス研究会のご案内です。
テーマは「漁業×IT」です!



編集/茂木


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[2] 利益法人と欠損法人の格差が広がった!?【平成28年度会社標本調査】とは?
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さて今回は、今年、平成30年3月に発表された、【平成28年度会社標本調査】についてお伝えします。
国税庁は『毎年我が国の法人企業について、資本金階級別や業種別にその実態を明らかにし、併せて租税収入の見積り、税制改正及び税務行政の運営等の基礎資料とすることを目的として(平成28年度会社標本調査より抜粋)』サンプル調査を実施しております。

会社標本調査に関するリンクはこちら
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/kaishahyohon2016/kaisya.htm

対象は平成28年度ですので、平成29年3月31日終了事業年度の法人が対象のようです。

このサンプル調査のポイントは以下の3つです。

1.法人数は年々増加しているが利益計上法人が増えており、その割合は36.5%である

2.売上は2年ぶりにプラスだが、利益は7年連続で増加している
3.繰越欠損金は減少傾向から増加傾向に変わった

それでは各項目についてみてみましょう。

【1.法人数は年々増加しているが利益計上法人が増えており、その割合は36.5%である】
会社標本調査のうち、下記のリンクからグラフを見てみましょう。
https://ameblo.jp/abekaikei/image-12366198989-14165047208.html

棒グラフは全体の法人数です。平成19年(2007年)のリーマンショックを受けてか、平成22年以降から法人数が減少しています。その後平成23年(2011年)の東日本大震災の翌年を底として平成25年(2013年)から法人が増加傾向にあります。しかし、その法人のうち利益計上法人の数を見ると、リーマンショック以降減少するものの、その後数をそれほど落とすことなく利益計上法人が増えています。そして平成28年は利益計上法人及び法人総数も増えています。ただ、互いのグラフを見比べると、法人数の増減に比較して利益計上法人数はそれほど増減していないように見えます。つまり利益計上法人は、法人全体の数に左右されることなく、常に一定の層を保っているという事です。また平成24年度と比較すると、法人数と利益計上法人数のかい離が見られますが、平成28年度はその差が逆転しています。平成24年度に比べて、平成28年度は利益が出ている法人の割合が増えていると言えます。

利益計上法人の巷では景気が良くなっているとの噂を聞きますが、この会社標本調査を見ると、噂は間違っていないような気もしてきます。

【2.売上は2年ぶりにプラスだが、利益は7年連続で増加している】
会社標本調査のデータをグラフ化したものを見ると、営業収入=売上高(棒グラフ)は上下ありますが、税引き前利益は平成21年(2009年)から一貫して増加しています。

※営業収入と税引前利益の推移についてはこちら
https://ameblo.jp/abekaikei/image-12372516940-14181210755.html

これは利益を計上し、かつ法人税の納税を行っている法人のみが対象ですので、結果に違和感を感じる方もいるかと思います。(2011年の地震の時でさえ利益は増加しています)売上は景気動向に左右され、上下があるものの、利益金額は確実に増えています。つまり、利益を出している法人は売上よりも利益重視の方向性を明確に示していると思われます。

また、平成24年4月以降より法人税の税率が下がったことも無関係ではないでしょう。

利益を出しても今までに比較して法人税負担が減るので、無理をして利益対策をする必要がありません。利益を出す会社は、納税負担が少なくなる内部留保により、利益を蓄積しているのではないでしょうか。

【3.繰越欠損金は減少傾向から増加傾向に変わった】
今までのデータでは、利益を出す会社が増え、また利益を出す会社はより多くの利益額を稼ぐ傾向にあるという話でした。この要因としては、@景気が良くなっている可能性がある事と、A法人税率が下がり多くの企業が利益の蓄積をしている可能性がある、の2点が挙げられました。

そして最後に紹介するデータは繰越欠損金に関するものです。繰越欠損の発生・解消と繰越欠損を有する法人数の推移をグラフにまとめてみました。
https://ameblo.jp/abekaikei/image-12372516940-14181269500.html

先ず欠損法人数ですが、平成20年度に大きく数が増えています。これは恐らくリーマンショックの影響かと思われます。その後数を減らしていますが、平成28年度は平成27年度に比べてその数がほぼ横ばいとなっています。

次に欠損金の発生(青色)と解消(オレンジ色)ですが、こちらもリーマンショック時に大きく欠損金額を増やしました。その後解消が発生を上回り、欠損金額は徐々に減っていたの

ですが、平成27年度と平成28年度には欠損金額が増加に転じています。大企業の影響があるかもしれませんが、ここ2年間で大きく赤字を出している会社が増えているようです。

2の結果と合わせて考えると、利益が出ている企業と赤字の企業の格差が広がっているのかも知れません。

以上の考察から次の特徴がわかりました。

1.景気が良くなっている可能性がある
2.法人税率が下がり多くの企業が利益の蓄積をしている可能性がある
3.利益が出ている企業と赤字の企業の格差が広がっている可能性がある

この結果を見ると、企業も勝ち組と負け組の格差が広がってきているのかもしれませんね。
自社の業績と比較をしてみるとよいと思います。

なお、利益を出している会社の経営指標は以下の通りです。
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税引前当期利益率(所得率)5.5%
前年比 +3.9%(利益計上法人)
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自社の利益率や前年比較の伸び率を皆さんの会社と比較してみてください。税引前利益率は
業種によってもかなり違うのですが、利益目標の目安として考えてみると良いと思います。


執筆: 阿部尚武税理士事務所 代表 阿部尚武
http://www.abekaikei.com/


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[3] 6/25水産ビジネス研究会のご案内
   テーマは「漁業×IT 〜漁船ロボットとAIによる半自動化漁業の実現を目指して〜」です!
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さて・・・。6/25、水産ビジネス研究会を立ち上げます! キックオフは漁業×IT、漁業×AIがテーマです。

株式会社ライトハウスさんは福岡に拠点を置くITベンチャーです。船団運営支援として、

各船の状況を可視化し適切な指示出しをサポートするITサービスを開発しています。
予測しにくい「自然」を相手にする漁業は従来、漁業者の経験とカンに頼った操業と
なっていましたが、カメラやセンサーを活用して漁獲情報・操業情報データを自動で
取得して蓄積することで、出漁や航路の決定など、漁業にまつわる「意思決定」を
支援することを目指しています。
ご発表の後、質疑応答、意見交換のお時間もございます。
ご参加お申込みをお待ちしています。


20180625戦略経営研究会/水産ビジネス研究会
テーマ 漁業×IT 〜漁船ロボットとAIによる半自動化漁業の実現を目指して〜
発表者 新藤克貴さん(株式会社ライトハウス 代表取締役)
日 時 2018年6月25日(月曜日) 18:45受付開始 19:00研究会開始 21:00終了
会 場 竹橋「ちよだプラットフォームスクウェア」 5階 会議室501
地 図 http://www.yamori.jp/access/?id=10
会 費 2000円

参加申込
担当(茂木)のメルアド info@sp-senryaku.org まで、
下記の内容を送信してください。

6/25水産研に参加します。
お名前:
所属:
連絡先(メルアド):
懇親会の出欠: 出席/欠席

または、下記のらくらく参加フォームからお申込みください。
「勉強会名」を「6/25水産研」としてください。
(SSL暗号化対応)
https://form.os7.biz/f/4da7401d/

勉強会終了後、懇親会を開催します(費用別途)。




【編集発行】オンライン法務部

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