2020年09月17日

【オンライン法務部メールマガジン】2020年9月号/第97号/[労働トラブルの防止のポイント]

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技術系・ITベンチャーの実務に役立つ法律・知的財産情報
2020年9月号 第97号 [労働トラブルの防止のポイント]
発行 オンライン法務部 https://www.motoffice.jp/olld/
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[1] ご挨拶
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やっと涼しくなりましたね・・・。

さて・・・。今月号は、山本喜一社会保険労務士から[労働トラブルの防止のポイント]です。

ちなみに、ベトナム、タイ、マレーシア、カンボジア、ラオス、ミャンマー、台湾からの
ビジネス人材の往来再開措置「レジデンストラック」についてBLOGに掲載しました。
https://m-motegi.at.webry.info/202009/article_2.html

編集/茂木


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[2] 労働トラブルの防止のポイント
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労働トラブルは、会社がどんなにきちんとしていても起きてしまうことがあります。
労働トラブルの防止には、”形”と”運用”のどちらも重要です。

”形”については、労働の法律を守ることがとても重要です。法律を守っていなけれ
ば、労働者は会社を信用しなくなってしまいます。未払賃金の支払いに発展する
こともあるでしょう。しかし、法律をしっかりと守っていても、労働トラブルが発生する
ことはよくあります。

会社と労働者といっても、結局は経営者と労働者という人間同士なので、価値観や
視点が同じということはあり得ません。また、労働者の訴えが言いがかりであった
としても、労働者が会社と争おうと思った場合、そのこと(裁判、労働審判、
あっせん、労働組合に加入して団体交渉等)を止めることはできません。

仮に裁判で争われて会社の主張が全面的に認められたとしても、“示しをつける”
等の意味はありますが、多くの場合、会社がその問題の解決に使った時間、コスト、
エネルギーを考えると会社にとってよいことはほとんどありません。一方、法律を
守っていない会社であっても、労働トラブルが発生しない会社もあります。労働者が
単に”知らないだけ”ということもありますが、そうでない場合もあります。

”運用”について、最も大切なことは労働者には「感情」があるということです。人間は
感情の生き物ですので、「正しい」、「間違っている」ということだけではなく、「好き」、
「嫌い」でも判断します。そして、多くの場合、後者の方が影響力を持ちます。
例えば、会社の経営が厳しくなり、「会社を辞めて欲しい。」と言うことに関して
も、「あの人が言うなら仕方ない。今までありがとうございました。」となることも
あれば、「違法な解雇だ。訴える。」と争いになることもあるでしょう。

会社が法律を守ることは重要ですし必要なことです。もし今できていない部分が
あれば、少しずつでも良い状態にしていくことを目指していくことは重要です。
しかし、労働トラブル防止については、「法律よりも感情」の方が重要になります。
法律的に100点であっても、裁判を起こされる可能性はあります。

人間は“知らないこと”に不安を感じるものです。労働者とのコミュニケーションですれ違い
が起こらないように、丁寧な説明が重要になります。その際に気をつけなければいけない
のは、経営者と労働者ではよい悪いではなく“見えているもの”が違います。
基本的に経営者は遠くを見て、労働者は目の前を見ます。経営者は明日の仕事
(5年後、10年後を見据えた仕事)をしないと、会社は継続的に発展しません。
一方、労働者は、今日の仕事(目の前にある仕事)をしないと、業務が回りません。
もちろん、労働者でも遠くを見ることができる人もいますが、そういう方は多くはありません。
その視点の違いから、経営者が「自分がわかっていることは労働者もわかっている」
という前提で話をしても、内容はまったく伝わりません。そのギャップを理解した
上で説明をする必要があります。

執筆: 社会保険労務士法人日本人事 代表社員 山本喜一
http://www.sr-jhr.com/



【編集発行】オンライン法務部

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2020年08月21日

【オンライン法務部メールマガジン】2020年8月号/第96号/[ソフトウェア・ベンチャーが増資を海外からの資金で行う場合の注意点]

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技術系・ITベンチャーの実務に役立つ法律・知的財産情報
2020年8月号 第96号 [ソフトウェア・ベンチャーが増資を海外からの資金で行う場合の注意点]
発行 オンライン法務部 https://www.motoffice.jp/olld/
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[1] ご挨拶
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猛暑、続きますね・・・。

さて・・・。今月号は、茂木正光行政書士からです。

編集/茂木


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[2] ソフトウェア・ベンチャーが増資を海外からの資金で行う場合の注意点
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ソフトウェア・ベンチャー(非上場)が増資を海外からの資金で行う場合、日本銀行
を経由して事前届出や事後報告を行うことになるときがあります。
事前届出を行う必要がある場合、一定の期間、増資を行うことができなくなります。

会社が増資を行う際に、海外から資本金の払込みが行われることを「対内直接投資」
といいます。
対内直接投資とは、外国投資家が行う、@国内の上場会社の株式または議決権の
取得で、それぞれ出資比率または議決権比率が1%以上となること(なお、この場合
の出資比率および議決権比率には、当該取得者と密接関係者である外国投資家が
所有等するものを含みます)、A国内の非上場会社の株式または持分を取得する
こと(ただし、発行済み株式または持分を他の外国投資家からの譲り受けにより取得
する場合は除く)などです。
外国投資家とは、@非居住者である個人、A外国法令に基づいて設立された法人
その他の団体または外国に主たる事務所を有する法人その他の団体などです。
日本の国籍を有していても海外に居住している場合、外国投資家に該当する場合が
あります。また、海外の国籍を有していても日本に居住している場合、外国投資家に
該当しない場合があります。

外国投資家が対内直接投資を行う場合は、原則として、日本銀行を経由して財務大臣
及び事業所管大臣に、@取引または行為を行なう前に届け出る(「事前届出」)か、
A取引または行為を実際に行なったあとで報告する(「事後報告」)必要があります。

事前届出は、たとえば、投資先が営む事業に指定業種に属する事業が含まれる場合
に行われます(事前届出免除制度を利用した場合を除く)。
指定業種の一部は下記のとおりです。
・地域電気通信業(有線放送電話業を除く)
・長距離電気通信業
・有線放送電話業
・公共放送業(有線放送業を除く)
・テレビジョン放送業(衛星放送業を除く)
・ラジオ放送業(衛星放送業を除く))
・衛星放送業
・ポータルサイト・サーバ運営業
・アプリケーション・サービス・コンテンツ・プロバイダ
・医薬品(病原生物に対する医薬品に限る)
・高度管理医療機器
・農林水産業
・武器または武器の使用を支援するための活動(輸送、通信、補給、救援または捜索を含む)
もしくは武力攻撃に対する防御のために特に設計した物
・航空機
・人工衛星
・ロケット
・原子炉
・原子力用タービン
・原子力用発電機または核原料物質もしくは核燃料物質
・原油鉱業
・天然ガス鉱業
・石油精製業
・普通鉄道業
・航空運送業
・船舶製造・修理業
などです。公的インフラや軍事・安全保障に関わる業種といえるでしょう。

ソフトウェア・ベンチャーが増資を海外からの資金で行う場合、注意が必要です。
「ソフトウェア業」(受託開発ソフトウェア業、組込みソフトウェア業、パッケージソフトウェア業)
「情報処理サービス業」(電子計算機などを用いて委託された情報処理サービス
(顧客が自ら運転する場合を含む)、データエントリーサービスなど)
「インターネット利用サポート業」(主としてインターネットを通じて、インターネットを利用
する上で必要なサポートサービス。セキュリティ・サービス業など)
についても、コア業種に該当する場合、指定業種に該当することになるからです。
コア業種とは、
@システムもしくはソフトウェアについてのサイバーセキュリティを確保するための監視
サービスまたはシステムもしくはソフトウェア等の適切な運用について、サイバー
セキュリティに関する事象もしくはその予兆の検知、防御を目的とするサービスもしくは
セキュリティ製品が出力するログの分析、通知もしくはレポート提供を継続的に提供する
サービス、
Aシステムまたはソフトウェア等の脆弱性に関する知見を有する者によるシステム
またはソフトウェア等の脆弱性の診断を行うサービス、
Bシステム及び端末等において、不正アクセス、マルウェア感染またはフィッシング
への防御を行うためのセキュリティ対策ソフトウェア・サービスなどをいいます。
サイバーセキュリティ関連が該当することになります。
また、C100万人以上の者の個人情報であって、位置情報、細胞から採取された
デオキシリボ核酸(DNA)を構成する塩基の配列、指紋、旅券の番号、運転免許証
の 番号、個人番号(マイナンバー)などを扱うために専ら用いる情報処理サービス
業、インターネット利用サポート業や、それらを扱うために特に設計したプログラム
を作成するソフトウェア業も含まれます。

事前届出は、増資を行おうとする日の前6ヵ月以内に行う必要があります。財務大臣
および事業所管大臣が、わが国の安全等に支障がないかどうかを審査するため、
日本銀行が届出書を受理した日から起算して30日を経過するまでは、届け出た増資を
行うことはできません(この期間のことを禁止期間といいます)。ただし、その禁止期間
は、国の安全等を損なう事態を生ずる対内直接投資に該当しない場合、2週間に短縮
されます。ソフトウェア・ベンチャーの増資を海外からの資金で行う場合、もしそのベン
チャーがサイバーセキュリティ―に関連する業務を行っていたときは、日本銀行宛て
に 事前届出を行う必要があり、上記の禁止期間は増資を行うことができなくなります。

事前届出の対象とならない場合も、事後報告が必要になる場合があります。
海外からの資金で行う増資の場合には、専門家にお問合せいただくことをお薦めます。

参考:日本銀行/外為法Q&A(対内直接投資編)
https://www.boj.or.jp/about/services/tame/faq/data/t_naito.pdf


執筆: 行政書士/司法書士 茂木正光
http://www.motoffice.jp/




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2020年07月16日

【オンライン法務部メールマガジン】2020年7月号/第95号/[株主総会への新型コロナウイルス感染症の影響]

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技術系・ITベンチャーの実務に役立つ法律・知的財産情報
2020年7月号 第95号 [株主総会への新型コロナウイルス感染症の影響]
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[1] ご挨拶
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新型コロナウイルスがぶり返しつつ、まだまだ梅雨と豪雨ですね・・・。

さて・・・。今月号は、茂木正光司法書士からです。

編集/茂木


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[2] 株主総会への新型コロナウイルス感染症の影響
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新型コロナウイルス感染症の影響は、@定時株主総会の開催時期や
A株主総会の議決権行使の方法にまで及んでいます。

1.定時株主総会の開催時期について
法務省のサイトによると、「定時株主総会の開催時期に関する定款の定め
について」、定時株主総会の開催時期に関する定款の定めがある場合でも、
通常、天災その他の事由によりその時期に定時株主総会を開催することが
できない状況が生じたときまで、その時期に定時株主総会を開催することを
要求する趣旨ではないと考えられます。したがって、今般の新型コロナウイルス
感染症に関連し、定款で定めた時期に定時株主総会を開催することができない
状況が生じた場合には、その状況が解消された後、合理的な期間内に定時
株主総会を開催すれば足りるものと考えられますとします。

たとえば、3月が決算期の株式会社について、定款にて定時株主総会の開催
時期を決算期から3ヵ月以内としていても、新型コロナウイルス感染症の影響
により6月中の開催が難しい場合、7月の開催としてもかまわないとしています。

また、会社法は、株式会社の定時株主総会は、毎事業年度の終了後一定の
時期に招集しなければならないと規定していますが、事業年度の終了後3ヵ月
以内に定時株主総会を開催することを求めているわけではありませんと
明示しています。

法務省のサイト:
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00021.html

2 株主総会の議決権の行使方法について
会社法上、株主は株主総会に出席しないで、書面または電磁的方法により
議決権を行使することも認められています。または、委任状に基づく代理人
による行使も認められます。

経済産業省のサイトには、「ハイブリッド型の株主総会」の実施ガイドが掲載
されています。内容は、株主に株主総会の開催場所での参加を認めるとともに、
株主がオンラインで参加することも許容するいわゆるハイブリッド型の株主総会
を開催する場合の具体的な実施方法等についてです。

「ハイブリッド型」バーチャル株主総会とは、リアル株主総会を開催しつつ、
当該リアル株主総会の場に在所しない株主についても、インターネット等の
手段を用いて遠隔地からこれに参加/出席することを許容する株主総会の
ことです。会場にて開催されるリアル株主総会と、オンラインだけで開催される
バーチャルオンリー株主総会の中間に位置付けられます。会社法上の出席
となるか否かによって、「ハイブリッド参加型バーチャル総会」と「ハイブリッド
出席型バーチャル総会」に分類されます。たとえば、ハイブリッド参加型は
Youtubeでの株主総会の生配信です。一方通行的になります。会社法上の
株主総会の出席とはなりませんので、議決権行使は書面などで行うことに
なります。ハイブリット出席型がZoomでの株主総会の配信です。双方向性と
即時性があります。会社法上の株主総会の出席となります。

経済産業省のサイト:
https://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200226001/20200226001.html
https://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200226001/20200226001-1.pdf

執筆: 行政書士/司法書士 茂木正光
http://www.motoffice.jp/




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